マルガリータヒナカブト
Agaocephala margaritacea
南米に分布するAgaocephala属のヒナカブト。「真珠のような」を意味する種小名が示す通り、金属光沢を帯びた美しい体色が特徴で、国内流通が極めて少ないことからヒナカブトの中でも特に珍重される属の一種。
マルガリータヒナカブトの産卵セット
産卵難易度 ★★☆☆☆
マルガリータヒナカブトは、無添加の完熟系発酵マットと加水した水苔を使った産卵セットを基本とします。一般的な大型カブトのようにマット全体を強く固詰めせず、やや多湿に調整したマットを軽く落ち着かせ、表面へ水苔を置きます。
産卵セットを組む前に用意するもの
飼育ケース
小型種が中心のため、AKMBではコバエシャッター小を基本とします。マットの深さと水苔を入れるスペースを確保でき、交尾済みのメス1匹を管理するには十分なサイズです。
産卵用マット
AKMBではRTN「Nマット」を基準にします。重要なのは商品名ではなく、十分に熟成した無添加の微粒子発酵マットを使うことです。Nマット以外でも無添加の完熟系マットであれば代用できます。添加の強いマットは避けます。
水苔
乾燥水苔を十分に吸水させ、軽く握っても水が滴り落ちない程度まで余分な水分を切って使用します。メスが水苔をマット内部へ引き込み、産卵床づくりに利用することがあります。
生体・ゼリー
十分に成熟した交尾済みのメス1匹と昆虫ゼリーを用意します。後食開始直後ではなく、安定してゼリーを食べるようになってからペアリング・産卵へ進めます。産卵セットには基本的にオスを入れません。
産卵セットの組み方
マットの水分量を調整する
Nマットの状態を確認し、必要なら少量ずつ加水します。目安は強く握るとまとまり、指の間から水がにじまない程度です。ヒナカブト系ではやや多湿寄りが使われますが、水が染み出すほどの過湿は避けます。
マットをケースの半分程度まで入れる
コバエシャッター小へマットをケースの半分程度まで入れます。マット全体を強く固詰めせず、ケースを床へ2〜3回軽くトントンして落ち着かせる程度、または手で軽く押さえる程度にします。
加水した水苔を表面へ敷く
吸水させて軽く絞った水苔を、マット表面へ2〜3cm程度の厚さで広げます。長い水苔は適度にほぐし、メスが引き込みやすい状態にします。最初からマット全体へ混ぜ込む必要はありません。
ゼリーと交尾済みのメスを入れる
水苔の上へ昆虫ゼリーを置き、十分に成熟した交尾済みのメスを1匹投入します。水苔をマット内部へ引き込んだり、マットと水苔の塊を作る行動が見られれば、産卵行動に入っている可能性があります。
23〜25℃前後を目安に管理する
直射日光の当たらない静かな場所で、23〜25℃前後をひとつの目安として管理します。ゼリー切れと極端な乾燥だけを確認し、産卵床を頻繁に崩さないようにします。
1〜2週間ごとに状態を確認する
卵で採る場合は、セット後1〜2週間程度を目安に確認します。水苔とマットが固まった部分をゆっくり崩し、卵を見つけた場合は周囲のマットごとスプーンなどで取り出します。採卵後もメスが元気なら、新しいマットと水苔で再セットできます。
幼虫まで待ってから割り出す方法もある
卵は取り扱いで孵化率が落ちることがあるため、産卵セットを大きく崩さず、幼虫が確認できてから割り出す方法もあります。卵で採るか幼虫まで待つかは、種・個体・水苔の使用量に合わせて選びます。