ヘラクレス・ブリュゼニ
Dynastes hercules bleuzeni
グアドループ島に分布するヘラクレスオオカブトの亜種。長く伸びる角と圧倒的な体格で人気が高く、ヘラクレス系を代表する存在です。
グアドループ島周辺に分布するヘラクレスオオカブトの仲間。大型のオスでは長大な胸角と頭角が発達し、成虫は樹液や熟した果実などを利用する。幼虫は腐植質の豊富な環境で成長し、羽化まで長い期間を要する。亜種ごとに体格や角の形、分布域に違いがあり、それも収集・累代の魅力となっている。
幼虫は良質な発酵マットを十分な量与え、温度と水分を急変させないことが基本。オス幼虫は大型化するため大きめの容器と定期的なマット交換が必要になる。産卵自体は狙いやすい部類だが、極端な高温、マットの劣化、餌切れには注意したい。蛹室形成後は振動や交換を避ける。
累代そのものと大型個体を作る難易度は別物。大型化を狙う場合は幼虫体重、交換時期、温度、マット量を長期間安定させる必要があり、角形まで含めて狙うと経験差が出やすい。
世界最大級のカブトムシとして国内人気は非常に高い。幼虫から成虫ペアまで流通量が多い一方、オスのサイズ、角の太さ・形状、産地、血統、累代、羽化時期、後食状態などで評価が大きく変わる。一般個体の相場は比較的形成されやすいが、極大型個体や実績ある大型血統には大きなプレミアムが付くことがある。
| 飼育難易度 | ★★★★★ |
|---|---|
| ♂ 最大サイズ | 150 mm |
| ♀ 最大サイズ | 70 mm |
| ギネス | 未確認 |
| 成虫寿命 | 8〜12 ヶ月 |
| 幼虫期間 | 12 〜 24 ヶ月 |
| 成熟・後食期間 | 2〜3 ヶ月 |
| 適正温度 | 22℃ 〜 25℃ |
産卵セットを組む前に用意するもの
ヘラクレス系・カルコソマ系・ゾウカブト系は大型になるため、産卵セットにも十分な広さと深さが必要です。特に飼育ケースの大きさと産卵用マットは重要です。
飼育ケース
大型種になるため、最低でもコバエシャッター(中)程度のケースを使用します。ケースサイズに不安がある場合や、より余裕を持たせたい場合はコバエシャッター(大)がおすすめです。
産卵用マット
基本は完熟発酵マットを使ったマット産卵です。当方ではKPW「J-02 完熟マット」を使用しています。
産卵後に早めに割り出し、卵の状態で採卵する管理であれば、月夜野きのこ園の完熟Matでも十分対応できます。
生体
用意するのは交尾済みのメス1匹です。交尾直後ではなく、交尾後に約1週間しっかり餌を与え、十分に体力を付けた状態で産卵セットへ投入します。オスを一緒に入れる必要はありません。
その他
転倒防止材
大型カブトムシはマット上で転倒すると自力で起き上がれず、長時間その状態が続くことで衰弱することがあります。ケース内には必ず足場となる木を入れてください。
餌
餌はKBファーム「プロゼリー」を基本とします。産卵中のメスはよく餌を食べるため、ゼリー切れを起こさないようにします。
大型カブトムシの場合は、よく熟したバナナを縦に切り、マットの上へ寝かせて与える方法でも構いません。
産卵セットの組み方
1. マットを加水する
トロ舟などの大きめの容器に使用する分のマットを移し、マット10Lに対して500〜700ml程度から加水します。全体をよくかき混ぜながら少しずつ水を足し、状態を見ながら調整してください。最大でも1L前後を目安にします。
水分量は、マットを強く握ったときに固まり、手を開いても形が残る程度が目安です。指の間から水がにじむ場合は加水しすぎです。

2. 底から約10〜12cmを固詰めする
加水したマットをケースへ入れ、ケースの底から約10〜12cm程度まではしっかりと固詰めします。手やマットプレスなどを使い、底面・四隅まで均一になるよう強めに押し固めます。
3. 上層約5cmは軽く押し固める
固詰めした下層の上に残りのマットを入れ、上層約5cmは掌底で軽く押し固めます。単純に載せるだけではなく、メスが自力で潜れる柔らかさを残しながら、表面が簡単に崩れない程度に整えます。

4. メス・転倒防止材・餌を入れる
交尾後に約1週間しっかり餌を与えたメスを1匹投入し、同時に転倒防止材と餌を入れます。足場木は、生体が転倒した際にどこからでも脚を掛けられるように配置します。
5. 1〜2週間でメスを取り出す
メスを投入してから1〜2週間程度を目安に産卵セットから取り出します。長期間入れっぱなしにせず、一度休ませることでメスの消耗を抑えます。
6. 再度産卵させる場合
再度産卵させる場合は、取り出したメスを別ケースで管理し、1週間ほどゆっくり餌を与えて体力を回復させます。十分に餌を食べて状態が戻ったことを確認したら、再び1〜4の工程を繰り返します。
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